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Dodoria.blogはクリエイター職を目指す義光、忠太郎、与助の3人が 互いを切磋琢磨しながら実力向上を図り、仕上がった作品を記録として残すために設けられたブログである。
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ハイ、月曜日と金曜日に更新します。義光です。


義光は悠々と階段を上がらせてもらった。
すると半号も行かぬうちに、頂の辺りから2人の歓声とも悲鳴とも怒号ともつかぬ叫び声がした。歓声は理解できるが悲鳴はよく分からん。ましてや怒号のような鬨の声となると、2人は何か、砂丘で合戦でもおっぱじめるつもりであろうか、と気になって歩を急がせた。いよいよ砂丘とのご対面である。初めて見る鳥取砂丘を前にして、義光は若干の緊張を覚えた。いうなれば初対面である。第一印象がその人のイメージを固定するのは社交における基であるからちゃんとしていなくてはいかん。まかり間違って雄たけびでもあげようものなら、この義光を体育会系のむさくるしい男として見なすやも知れぬ。もしそうなったら砂丘嬢に嫌われて、先の二名のように、入った瞬間から砂の混じったすきま風を吹かされること必死であろう。すなわち今後行くたびに砂にまみれること必定となり、鳥取旅行に支障をきたすことになる。これを避けるためには砂丘嬢をモノにしておく必要がある。彼女の好む男性がどのようなタイプかは想像も付かんことであるが、先の桃太郎とゾンビBの対応から察するに、少年系ではまずない。少年で無いとすると、これはもう、文学青年である義光の出番である。砂丘をナンパするに当たって義光はまず態度から改めることにした。少なからず、礼儀作法を解していれば嫌われることはあるまい。したがって砂丘を前にしてはじめにすべきは絶叫ではなくお辞儀である。と心得て、階段を登りきった。視界に飛び込んできたのは、見渡すかぎり続く砂の海。その中心にこんもりと隆起した、砂丘である。覚えず言葉を失った。そしてどの国の言語にも属さない歓声の雄たけびを挙げていた。津日の瞬間には弾丸のごとく突風が吹きつけ、風に混じった砂が義光の目を花を口をこれでもかとばかりに進入してきて、歓声はやがて悲鳴に、悲鳴はすぐに怒号へと変化した。こうなると礼儀もへったくれもない。義光は鬨の声をあげ、怒りにまかせて突進した。与助、忠太郎と肩を並べ、砂丘女郎との戦争を開始した。

④へつづく
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