Dodoria.blogはクリエイター職を目指す義光、忠太郎、与助の3人が
互いを切磋琢磨しながら実力向上を図り、仕上がった作品を記録として残すために設けられたブログである。
category:義光
旅行が終わってもう結構経つのに終わらない誰かたすけ
民宿から砂丘までは、わずか数分でたどることが可能であるが、その間、義光と与助はあっちへふらり、こっちへふらり、はたまた倒れたり、奇声を発して起き上がったりしていた。しかしそれも、砂丘につくまでのことである。我々2名が一瞬にして生気を帯びる程の衝撃を受けた出来事が二つあった。と書いたところで義光はエスパー能力を行使できる訳ではないので与助に関しては当方の適当な憶測でしかない。まず砂丘への道程には、ちょっとした階段があって、登らないことには砂丘の〝さ〟の字も見えないのである。その砂丘への入り口のあたりに、馬が居た。なぜここに馬がいるのか、それは馬に聞いてみんと分からんことであるが、存外、馬にも分からんことかも知れない。となれば馬も迷惑なことである。もっと迷惑なのが我々である。なにぶんその馬ときたら、力士をここに持ってきて2人程乗せたところへ、さらにプロレスラーを乗せても平気の平左といわんばかりの巨体である。そのような巨馬が入り口の付近で停止しているのだから始末に終えない。どけよ馬野郎となじったところで、馬耳東風といった趣きである。にっちもさっちもいかぬ、これはどうしたものかと苦心する義光の傍らを、2人の勇士が通過する。桃太郎とゾンビBだ。彼らは談笑を交わしながら例の馬野郎にずんずんと接近していく。義光はこの時点で生気の三分の一を取り戻した。何しろ桃太とゾンBの2名は、まったく平素と変わらぬ様子で、つまり話に夢中をしたままてくてくと歩いていくのだから、もしかするとあれに気づいてないんじゃないか、と思わせる体なのである。ややもするとそのまま足を進めていって馬とぶつかり、「あっスンマセン」で済まして談話歩行を続けた後に、え、今の馬じゃね? 馬じゃね。と思い起こして全力逃走を試みる可能性があったし、あるいは大阪で育った義光には想像もつかぬことであるが、桃とBにとって馬とは犬猫と同価値の可能性があった。そんじょそこらで飼われていたり転がっていたりする動物という価値カテゴリの中に、あのような馬が同列配置されている可能性があったので、義光の肝は冷えっぱなしであった。冷えすぎて今に凍りだしても文句を付けられない按配で、凍るなら腐る意味もないからそれではちょっと生き返ってみても損は無かろうという具合までいった。そこまでが三分の一で、残り三分の二は、まあせっかく腐ったのだからもうちょっとこのままで居ようやという抑止の精神である。ちょうど馬にもこの抑止精神があるとみえて、桃とBのやつが衝突するほどにまで接近をしたときに、ちょっとは道を譲る姿勢を見せた。けれども少し前進した程度で、抑止抑止とばかり居座った。行くのか行かないのか、譲るのか譲らんのかはっきりしない優柔不断は馬も同じ、されど馬は馬、桃Bがぶつからなかったのは、馬が居る以上調教士も居ねばらん道理から、ブリーダーらしき女性がやってきて馬にまたがり移動させた結果である。そうして両者の激突という自体は避けられた。にも関わらず、馬じゃね。今の馬じゃね? と全力疾走にて階段を駆け上がる桃太郎とゾンビB。やれやれ馬ごときに取り乱すとは、2人ともまだまだ教練が足りんな。
③に続く
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