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Dodoria.blogはクリエイター職を目指す義光、忠太郎、与助の3人が 互いを切磋琢磨しながら実力向上を図り、仕上がった作品を記録として残すために設けられたブログである。
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 ここからの小説はある人物の想像と現実を辿る文章になっています。オチはありません。ひたすらにマリガンというキャラクターを描き続けます。「マリガ ン」という人物について考察し、理解を高めることが目的です。何故なら来年の短編でマリガンを主人公にするからです。それも今決めましたw 

階下からマリガンの声がこだました。昨年、死んだ兄の思いでに耽っていたバラッドはしぶしぶと二階の手すりから階下を見下ろした。吹き抜けの螺 旋階段に三つの顔が並ぶ。春の夕闇がそれぞれの顔に陰りを作った。マリガンは屋敷中に響き渡るスクリームジャズに体を揺らしながら、三階の手すりから覗き 込むブロンドの女を視界に認めた。

「ユリス、我が愛しのユリスお姉ちゃん!晩ご飯の仕度をしなくちゃ、今日はフリーダム!ここは無人島さ。3人が生き残りを賭けて決闘する場はディナータイムと決まってる」

ユリスと呼ばれた女は面倒くさそうに眉をひそめながら、こつこつと階段をのろのろとハイヒールの音を響かせた。

「うーん、いいリズムだ。もう少しテンポが速くてもいいかもしれない。それから、バラッド!我が宿敵たる我が妹よ!」

そう言っただけで、後に何かあるのかと、小さな体で懸命に手すりしがみついていたバラッドだったが、それ自体が兄の嫌がらせであることに気付くのはテンポが一つ遅れたようであった。塔になっているこの屋敷にはそれぞれの兄弟と親にそれぞれの階が与えられた。
ただし厄介事やいたずらが大好きなマリガンに至ってはみんなにできるだけ「被害を」及ぼせるように、つまり今回の呼びかけができるように好んでバラッドと階数を入れ替えて自分が一階になるように自ら申し出た次第である。
マリガンは相変わらず調子ぱずれったジャズに身もだえしながら、階下の床を這いずり回った。磨かれた石畳の上をこれでもかと身を滑らせるのは我が兄弟の内でもおそらくマリガンだけであろう。突如として、直立不動に。
マリガンはピンと立って、自身をアレに見立てているのだろう。ようやく階下に降りてきたユリスの前に立った。ぎょっとしたユリスだったが、この ようなマリガンの冗談にはなれている。一つ平手打ちを食らわせて、物の見事にマリガンをもう一度、床を這いずり回らせた。我が妹ながらすばらしいリアク ションである。しかしながら、やはりユリスにもバラッドにもマリガンにも明るさを装ってはいるが、同様のかげりが見られた。死に関するものだ。
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