初めてみる鳥取の町並みに男たちは固唾をのんだ。
新幹線が来るまでまだ時間があったので、義光さんと忠太郎さんは朝飯を買いに行きました。
私はミスドで朝食を済ませたのですが、まだ小腹が空いていたので、立ち食い専門のうどん屋でかけうどんを注文しました。
立ち食いなんてやったことないので与助には新鮮でしたが、なるほど、急いでる時にこれはいいのかも。
あと汁を残したところで二人が買い物から帰ってきて、私に急かすように言いました。
お二人さん、私はまだ怒っていますからね。三十分も私を待たせた事を。
予定には送れていませんでしたけど、そんなの知りません。予定時刻の三十分前が予定時刻だったのです。今決めました。
汁を飲み干して、新幹線へ乗り換え、指定された席へと落ち着く。
椅子を向いになるように回して、ご対面。鳥取まで3時間。その間に何か暇をつぶせないか。
しりとりしました。
しりとりと言うのはなかなか面白いもので、自分の語彙力の物試しにもなります。
しかし一時間近くもこれをやっていると次第に言葉がなくなってきます。すると忠太郎さんは。
「威光を放す!」
…それはどうなんでしょうか。
忠太郎さんの「威光を放つ」をきっかけに段々としりとりのルールが改変されて、次第にはことわざ?を乱用する始末。
「画竜天靖!」
「イカ!」
「川のせせらぎ!」
「今日は晴れでしょう!」
「ウドの大木!」
「釘の裏を返す!」
「雀の涙!」
「大は小を兼ねる!」
「類は友を呼ぶ!」
私たちの事ですね。
時間が経つのも早いもので、あっという間に3時間が過ぎ、待ちに待った鳥取に到着しました。
車窓から見える鳥取の町並みに、一同を湧きあがる興奮を抑えます。
「おお~…おおぉ……………?ここ大阪?」
「あァ…うん…大阪や。」
「よっしゃー…大阪に着いたー。」
いつのまにやら列車は大阪へUターンしてしまわれたようです。
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