鳥取の旅 (初日目：出発編)

例によって例の如く。
一睡もしていない与助は満身創痍の体で重いキャリーバックを引きずりながら駅へと向かった。

 

駅までの道は歩いて行くと時間がかかると踏んでいたのだが、予定の時間よりも３０分早く付いてしまう。先ほどの義光さんとの電話では彼も３０分前はミスタードーナツで朝食を済ます予定なのだそうで、
私は例のミスドに向かいました。

しかしそこに義光さんの姿が見えず、少し早く来すぎたのかしれないな、などと思いながらコーヒーとポンデリング二つほど頼んで彼が来るの待っていました。

しかし、彼の姿は一向に現れることはなく、予定時刻まであと５分もありません。
仕方なく私のその店を後にして、改札場の前で待っていました。

まだ二人は来ない。

おかしいな。集合場所はここで会っている筈だ。まさか、間違えたとか。いやいやありえない。いやしかし、でも、もしかしたら、もしかしなくても？
などと猜疑心に苛まれていましたが、程なくして義光さんがやってきました。事情を聞くと色々と災難にあったようです。


それから忠太郎さんもやってきて、三人揃う事が出来ました。
「遅い。」
私が彼らに放った最初の言葉はこれです。予定時刻よりも遅れてはいませんでした。ですからこんなこと言うのもおかしいのでしょう。
ですが、私、寝ていません。なのでイライラしてました。

一緒に朝食食べようと約束した義光さんが来ない事に腹を立てました。
前述でも書いてあるように彼にも事情がありました。

予定時刻を決めた忠太郎さんが一番遅い事に腹を立てました。
前述でも書いてあるようにちゃんと予定前までには来ていました。

しかし、私は寝ていません。そして私は待たされるのが何よりも嫌いです。
なのに彼らは遅刻してきませんでした。




そこは遅れてこいよお前ら！そして俺に怒られろ！30分近く待った俺に怒られろォッ!!!

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　次回へ続く