忠太郎さんはいつになったら鳥取旅行の写真をくださるのだろうか…。
そして義光さんはいつになったら記事を更新してくださるのだろうか…。
なんていう身内への不満もディズニーランドに行ってすっきりした私にもはや隙はない!
傍らに海が広がる道路を三人は颯爽と走りぬけて行った。
大海原から流れて来る潮風の匂いで、気分はいつにも増して爽やかになる。
前を走る二人の後ろ姿を見ながらも与助は思う。
この二人とは長い付き合いだが、こうやって海風を感じながら共に見知らぬ土地で走る姿など、彼らと出会った頃には想像もできなかっただろう。
出会いとは不思議なものなのだな、と感傷に浸りつつ走っていると、行き着いた場所は漁船着き場で、どうやら我々は道を間違えたようだった。任せてくれと言わんばかりに先頭を走っていた忠太郎さんは申し訳なく思っているようで、いやいや、だれにでも間違いはあるよと、慰めるが、くどく落ち込む忠太郎さん。せっかくなので酷く責め立てました。そして叱咤しました。まったく世話のかかる輩でございますね。
なに?なんだったらお前が先導しろって?そんなのはゴミ箱にポイッですよ。
改めて地図を開いてみると、先ほどの大きな分かれ道の片方が浦富海岸へと辿る道のりで、すぐに迂回してその場所まで戻った。
そこから山に囲まれた長い坂道を電動自転車の性能をフルに使って駈け上った。
ここだけやけに車の交通が多く、歩道も狭いので我々は縦に並んで走る。
しかしバッテリーの容量が早くも心許なくなってきた。後ろから近づいて他の二人の容量具合をちら見するが、二人ともまだランプが三つ点いたままだった。
俺のだけ満タンじゃなかったのか!なんたる不運!このレンタルショップの手抜かり!まだ浦富海岸のうの字も見えぬ今、ここでバッテリーを切らすわけにはいかんと判断し、止むを得ず電動自転車をOFFにして、自分の足で重いペダルを漕いで坂道を駆け抜けた。途中その坂道には歩道が途絶えており、恐れ恐れと道路の方にチャリで移動するが、車との距離がなんとまぁ近い事か!!
戦々恐々と道路を走っていく中、ようやくその坂の頂まで着き、そこからこの海辺の町の全貌が見渡せた。我々は一気に駈け下りた。山を下った先には浦富海岸の看板を見つけ、我々はその近くにあったカフェレストランでしばしの休憩に入った。忠太郎さん曰く、そのレストランは鳥取の観光雑誌にも取り上げられているらしく、この港町には似合わない少し洒落た内装が施されていた。我々は食事を取りながらも、地図を眺めた。ここからどういう道のりで行くべきか、また山を登るべきか。
また山を登るようです。
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