与助は眠っている所を起こされるのが一番嫌っております。此方の都合というのを一向に顧みないその蛮行は決して許されるものではないと考えているからです。
今日は19時に寝て、5時ごろに起きようと算段している所を、1時に起こされました。
私はソファーでぐっすり眠っている横に何やら私の机のまわりを陣取ってパソコンをいじられており、そこまではいい、パソコンを使いたければどうぞお好きに使ってよろしいのですよ、ですが、何故今、俺が眠っている横でそのような暴挙に出られてしまうのか。
ここでパソコンを使う必要は何処にあったか、デスクトップでもないんだから。ノートパソコンなんだから。
ノートパソコンの優位性は、限定されるものの持ち運びが可能という点ではなかろうか。何故その性能を活用されないのか。
普段なら。
普段ならば私は相手の理由をも聞かずに私こそ彼女らに対して暴挙に出るつもりでありました。
殴ってでも部屋から出て行かせるのに躊躇しなかったと思われます。
以前、今回がデジャヴとも言える姉との一件を思い起こせば、姉もこのような暴挙に敢行する事もないだろうに、まだ半年前の出来事をもう、忘却の彼方に追いやられてしまったのか。ふふっ、おバカのお人だ。
さぁ唸れ我が右腕、たとえ肉親と言えども、血を分けた姉弟と言えども、我が眠りを妨げる物には、鉄の制裁あるのみ!今一度貴様がたに、今行った行為がいかに愚考だったか思い知らせてやる!
しかし、そこには母、姉に加えてもう一体、見慣れぬ人物が立っておられました。
姉のお友達です。目が覚めた時、最初に見た顔が彼女だったのです。
目が覚めた時こそ、怒りのボルテージがMAXだったのですが、姉の友達がこちらに気付き、おはよう、などと言われれば
逆に困惑するしかないわけで、いやいや、おはようちゃうやん?寝てたやん?ちゃうやん?おまえら、ちゃうやん?
母と姉以外の人間がそこにいれば私が狂い暴れることを躊躇うだろう。
その事を予見したか知らんが、ふははっ舐められたものだ。
それこそが愚行である事に気付かぬとは!
「あ、おはよう与助。」
「お、おはようございます…(汗」
我ながら情けない。
年上いいなぁ…。
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