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Dodoria.blogはクリエイター職を目指す義光、忠太郎、与助の3人が 互いを切磋琢磨しながら実力向上を図り、仕上がった作品を記録として残すために設けられたブログである。
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牛肉がどうの、島田紳助さんがどうの、と世間は騒がしいですね。

 


 
 
気付けばそこに彼は居た。
アシダカグモというらしい。手のひらにちょうど載るような大きさで、なんとゴ○ブリを捕食するというかなりのグルメである。たぶんペンションとかコテージでは珍しくないんだろう。しかしそいつはそこに居た。
僕の部屋に。
 
その時僕は、自室でH×Hを読んでいた。
ゴンさん……! とか思いながら寝転んで足をパタパタさせていた。
隙まみれだった。
だからそいつが飛びかかってきた時、僕はしばらく動くことが出来なかった。
 
何かが、ページの上に着地する。
僕の視線はその物体に集中する。
何これ?

虫?
せみ? 
じゃねぇ蜘蛛だでけええええええええええ。僕は漫画を放り投げた。
「なんじゃこりゃあ――っ!?」
 
そいつは、そんじょそこらの蜘蛛とは格が違った。僕の手のひらに載せても前足がはみ出るだろう大きさで、海外の方が見たら喜んでペットにするレベルだった。
躊躇したら殺られる。
蜘蛛は床にいた。
僕は静かに、新聞紙を手に取った。
狙いを定める。
 
振る。
 
ぺしっ。
と音がして、
ビックリするくらい見事に外した。しかも見失った。
なにこれ蜘蛛速い。でかくて速いとかチートだろ勝てる気がしない。
ガクブルしながら姿勢を低くして、壁や天井に目を向けた。
ど、どこに行ったんですか?
 
普通に廊下にいた。
とびらが少し開いていたようだ。それに気付かず10分くらい本気でビビリながら自室を探していた。そんな僕の痴態を廊下で眺めていたに違いない。もう容赦しねえ。
 
とびらを盾に、蜘蛛を覗く。
廊下は居間に繋がっている。
居間にはオカンと弟がいる。
このまま放置すれば、家族を危険に晒すことになる。とりあえず安眠は出来ないはずだ。が――ここで扉を閉めてしまえば僕の命だけは――とか考えているうちに第二の悲鳴が上がる。
「ワァーーッツ!?」
 
弟だった。
風呂に入っていたようだ。恥も外聞もなく、一糸纏わぬ姿で居間へと逃げていった。なんで英語なんだよとげらげら笑ってると、すぐにタオルを巻いて弟がやってくる。
玄関で微動だにしない蜘蛛を見て興奮気味。
「ちょ、でっか。何これ?」「どっから出たん?」「あっつかこれ2ちゃんで見た。アシダカやん」
「あしだか?」
「ゴキブリ食うでこいつ」
「えマジで? すげぇ」
アシダカいきなりジャンプ。
ビビりまくる兄弟。
「……じゃあ殺さん方がええか」
「いや確かお腹に卵があって、数百って子供産むとか」
「さっさと殺せよ」
「僕ですか」
 
結局弟がやった。それを僕がティッシュに包み、ゴミ箱に捨てようとしたらおかんが全身全霊で拒否。
「外で捨てて。ついでに夕刊取ってきて」
しかたなく外に配置してあるゴミ箱に投下する。
ついでに一服。
ぼーっと考える。

殺して良かったのか? 
一寸の虫にも五分の魂と言うし、あのサイズなら魂八分ぐらいはあったはずだ。
 
自「でも子供百匹はちょっとなー」
弟「じゃあ次殺したら自然のルールに則って食べるとかどう」
自「そこは則らなくていいと思うな」
母「夕刊は?」
あ、忘れた。

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