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Dodoria.blogはクリエイター職を目指す義光、忠太郎、与助の3人が 互いを切磋琢磨しながら実力向上を図り、仕上がった作品を記録として残すために設けられたブログである。
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「雨だね」

おととい僕らはマクドに居た。気が付けば、いつの間にかそこに居た。
「どうしてだ?」
そもそも僕らは、どうして集まっているのだ。弐寺と忠太郎と僕は、互いに顔を合わせた。しかし誰もその理由が説明できなかった。何ひとつ分からなかったが、せっかくなのでみんなでビッグマックセットを食べた。

うまい。
うま イ。

   う ま  

ポテトを頬張っていると「そういえば」と忠太郎が切り出した。おもむろにカバンから本を取り出したかと思えば、そこにはでかでかと『写真の撮り方』的なタイトルが踊っていた。
義「写真? ……カメラ?」
忠太郎と弐寺がうなずく。そういえばこの二人は昔から結構写真撮ってたなと思い出しながらも、少し興味がわいたのでちょっと読んでみた。おお、どのページにも写真の撮り方が書いてある。
忠「義光もどう?」
義「いや俺はいいや」
 
お腹がふくれると煙草が吸いたくなってくる。僕と忠太郎はテーブルを弐寺に任せて外へ出た。ひんやりと冷気立ちこもる夜中、煙草に火を灯す。
義「写真ねえ……」
忠「義光もどう?」
義「いや俺はいいや」
特に話すことも無く、しばらく似たような会話をループさせていた。
すると店内から18、19くらいの背の低い少年が扉を開けて、僕と目が合った。金髪に近い茶髪をモップみたいに伸ばしたヤンキーだ。若いくせして死んだ目をしている。
ヤ「……あ」
何か忘れ物をしたのか、そいつは店内へと戻っていった。
顔を合わせる僕と忠太郎。
義「……写真ねえ」
忠「義光もどう?」
義「いや俺は」
モップの少年はすぐに戻ってくる。今度は目を合わせないようにしていたが、少年は僕に話しかけてきた。
ヤ「すんません、一本くれません?」
忠「……」
義「どうぞ」
僕の煙草を受け取ると、少年は静かに火を灯して会釈した。それから小さなビニール傘を差して、ユラユラと独特の歩き方で雨の中に消えていった。僕はその後ろ姿を眺めながら、たとえば意味もなく少年の最近あった出来事とか聞いとけばよかったな~なんて考えていた。
 
 
 
 
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